体力と武器の重さの変遷  友 景 昭 隆 

       
 最近、タバコをやめた。体重が重くなった?
ような。神徳メンバーによれば、タバコは毒性
なので、禁煙すれば吸収率が上がり、太るだろ
うという事である。しかしながら運動もせずに
体力が気になるばかりである。
 さて、男の魂は武器である。現在の男の武器
(道具)と言えばゴルフ???。
 ゴルフのドライバーの重量は約300g前後、ア
イアンが350gであろうか?それでも年々軽くな
っている。それでもふうふう言っているが、そ
れならば昔の刀はどれくらいだろうか?
 江戸時代は登城刀と言い、すでに形骸化して
いたので、短く(1m前後)軽かった(1kg前後)が、
戦国時代はもっと太く重かった。
 例えば佐々木小次郎の刀は長くて重そうであ
るが、これは120cm位で重量は約1.6kgだったよ
うである。
 なかなか男を上げるには体力が要るものだと
感心していたら、宝物殿等で見る昔の刀はもっ
と大きく刀身の全長が190cm、重量約4kgがある。
調べてみると西洋も両手剣というものは約2mで
重量が5kgあったそうだ。どうやって使うのだろ
う?
 戦争では弓も使うがフェンシングや刀は護身
用あるいは対人用で、歩兵や馬上では槍や斧、
大型剣(両手剣)を使っていたそうだ。(考えてみ
たら1mの武器で馬上では意味がないよね。しか
しTVではよく見るけど)
 西洋も東洋(主に中国)も騎兵が主力であった
ので、ある程度、重量と長さのある武器(槍・斧等)
で、切るより叩き切る武器を使っていたようだ。
時代により様々であるが、おおよそ2〜4mで重
量が5kg〜10kgだったらしい。特別に6m物を使
う部隊もあったようだ。
 これを片手で振り回し、馬上から叩き落とす、
叩き切る、引っ掛ける等に使う訓練をしていた。
有名な三国志張翼の蛇棒は約4m、重量が20kg
だったと呼ばれる。しかし身長が190cmの大男で
も20kgを片手に振り回すのはちょっと無理があ
ると思うが15kg位はあったらしい。
 彼達は毎日、毎年厳しいトレーニングをして
鍛えて体力を培っていたそうだ。2〜3mの武器
を片手に40km走り、片手で5、6人吹き飛ばす?
 我々は300gが重いと嘆き、球ならぬ芝生の重
さを吹き飛ばしている。
 時代も変わったものだと出てくる腹をみて考
えた、現在の武士の独り言である。