東アジアにおけるロータリーの課題(その2)

    
(第35回ロータリーゾーン研究会・発言要旨)
                
       国際ロータリー
       直前理事 南 園 義 一

※東アジアに於けるロータリーの課題
 ロータリーの活動には、人道的奉仕、教育的
奉仕、そしく文化的な奉仕活動がることは、皆様、
御承知に事ですが、アジアに於けるロータリー
の活動は、これ等3つの奉仕活動を中心に展開さ
れるべきものと思います。
 例えば、アジア各国間の文化理解に効果を挙
げているGSE活動をもっと活発にすべきではない
でしょうか。
 最近では、韓国やフィリッピン等とのGSE交流
も盛んになりつつありますが、どうしてもアメ
リカ、ヨーロッパの国々に偏りがちです。もっ
とお互いの文化や考え方の違いを現地で知り合
う事も大変大事なことと思います。
 人道的な奉仕活動には、マッチング・グラン
トによるWCS活動があります。
 この奉仕活動は、例えば、日本と東南アジア
の各国との間には保健、環境改善、生活向上等
のプロジェクトが盛んに行われておりますが、
もっと、数を増やし、質を高めて、お互いの理
解と向上を深めたら如何でしょうか?
 国際ロータリーの国際奉仕活動とロータリー
財団の人道的マッチング・グラントを活用して、
もっと効果を高めるべきだろうと思います。
 さて、最後に、教育的奉仕活動ですが、ロー
タリーには、高校生を中心にした青少年交換プ
ログラムや国際親善奨学生プログラムがあり、
多年にわたる活動で、国際的感覚を持ち、各国、
各地域や文化の違いを理解出来る青少年たちが
沢山育っています。
 又、世界の紛争や対立を解決しようと言う専
門家を育てるロータリーセンターも順調に育っ
て来て、やがて、これ等の若い専門家が世界各
地域で活躍するでしょう。
 日本には、米山記念奨学生制度があります。
初め、アジアの青少年に日本での勉学の機会を
与え、そして、アジアの各界で、文化的、科学
的に世界理解と平和を求めて活躍出来る人々を
育てようと意図されたものでしたが、今や、一
万人を超える米山学友の方々が育ち、台湾等に
は、米山奨学生出身の方々だけで作られたロー
タリークラブが出来て居ます。
※結語
 私共が、アジアの各地域間の理解を深め、連
携して行く為には、お互いに共鳴できる、共通
の基盤が必要です。この基盤造りこそ、ロータ
リーの使命であろうと考えます。例えば、今、
躍進中の中国には、3000名を越す米山学友の方々
が居られます。これらの人々を拠点として、理
解と交流を更に深めてゆけば、中国へのロータ
リーの発展も期待出来るでしょう。会員増強は
ロータリー活動の結果として生じるものです。
皆様の各方面での活躍を期待いたします。
                  (終)