東アジアにおけるロータリーの課題

「(第35回ロータリーゾーン研究会・発言要旨)
    国際ロータリー
     直前理事 南 園 義 一
  ※緒言          (その1)
 「東アジアに於けるロータリーの課題」と言
うテーマに就きまして、只今、韓国のKwang
Tae Kim RI理事、日本の重田政信理事、それ
に、台湾のJacson SL Haieh PDGから、御話し
を承りましたが、夫々、的確な現状分析と将
来への指針を示されまして、極めて、示唆に
富んだ御意見を御聞き致しました。
  ※東アジアのロータリーの現状
 東アジアのロータリーと申しますと、日本、
韓国、台湾(香港、マカオ)のロータリークラ
ブと言うことになりますが、国際ロータリー
全体の会員数や財団への貢献度を見ましても、
東アジアは北アメリカに次いで第2位で御座い
まして、東アジアのロータリー活動は、現在、
将来共々、国際ロータリーの中で重要な位置
を占めていることが分かります。
 まして、将来、中国でロータリー活動が展
開される事になりますと、益々、東アジアの
ロータリーの重要性が増して来ることになり
ます。
 少し具体的に申し上げますと、昨年度末の
国際ロータリーの会員数は1,134,347名です。
この中で、日本の会員数は101,370名(約8%)、
韓国は51,846名(約4%)台湾は17,088名で約1%
で、合計しますと、170,004名になり、約13%
になります。アジア全体のインド、フィリッ
ピン、タイ等の東南アジアを加えますと、会
員数は約30万人になり、国際ロータリー会員
数の4分の1を占める事になります。
 ロータリー財団への貢献度は、アメリカが
第1位ですが、第2位は日本、第3位が韓国、台
湾第7位と言う具合に、夫々財団貢献率の上位
を占めています。
 しかし、アジアは北アメリカ等と違って、
各国、地域ごとに、文化や言語、風俗が異な
っています。地域によって、経済的、社会的
格差があります。
 この様な、多様な文化の中で、生活の向上
を図り、相互理解と平和を求めてゆく事には、
いろいろな困難な問題があろうかと思います。
 最近、政治的にも、経済的にも、東アジア
の連携、つまり、共存し、共に栄えるにはど
うするかと言う論議が盛んですが、ロータリ
ーは、言語、宗教、習慣、風俗等、文化の多
様性を認め、善意と友情の精神を持って、お
互いに理解し合い、人々の健康や、私達の住
んでいる社会のより良き成長を願って活動す
る世界的な団体ですから、ロータリーこそ、
アジアの連携に最も必要な活動をしているし、
又、すべきであろうと考えます。(以下次号へ)