「里山・竹林の整備保全と再生」

   
           野 口 貞 夫 
 
平成5年3月東京勤務を終え懐かしい防府
地を終の棲家とすべくこちらに帰ってきた。
 すぐに防府ロータリークラブの一員となり「里
山・竹林の整備再生」の勉強を始めた。
 社会奉仕委員会に所属させてもらい少しずつ
実地訓練を重ねながら具体化策を中村さん近藤
さんのお助けを借りて練り上げ実行に移してきた。
 佐野放光での竹林再生、旧山陽道の整備復活、
更には右田ケ岳塚原登山口での竹林伐採作業と、
ロータリーの皆さんのみならず、一般のボラン
ティアの方々のご協力も得て順調な整備活動を
続けることができた。
 そしてこの春からは三谷森林公園口での山林
整備・里山化への挑戦を開始した。
 昨年暮までの整備作業と今年から始めたもの
との差は大きいものがある。第1に対象とする
場の面積差が極めて大きいこと。第2にこれま
で準備段階から作業終了までフォロ−し指導し
ていただいた「竹林ボランティア防府」の皆さ
んのご協力が、対象が竹林ではなく山林に変っ
たことで得られにくくなってきていること。こ
れらをまともにクリアーしないと先には進めない。
 そこで色々打開策を考えた結果、今後は以下
の方向で進めることにしたいと思考している。
 まず第一に「竹林ボランティア防府」のよう
な組織を遊軍として持つことが肝要である。イ
メ−ジとして「竹林も里山級の山林も対象とし
て活動できる集団」で「月に1〜2回は整備作
業ができる事」が主たる条件です。
 これまで我々の整備作業にいつもボランティ
アとして参加してくれていた仲間も含め、すで
に10人程度の有志を確保して実際に活動を開始
しているが、これにロータリーの有志が入るこ
ともいいではないかと思います。
 活動日を定め(たとえば基本的に毎月第3月
曜日9時から15時)それを軸に動く。これまで
ロ−タリ−での活動は早春・晩秋の年2回。少
回数故、極めて小さな区分しか対応できなかっ
たし、天候にも毎回泣かされた。日程に変更が
生ずれば参加メンバーも減少し作業の進度その
ものに大きく影響したからである。
 これまでは「竹林ボランティア防府」の仲間
がこの問題をカバ−してくれていたが、今後は
上記「新ボランティアグループ」がこの役割を
担うことになる。
 このグループ名はまだ確定していないが「佐
波の里山 サポート ネット」が有力である。
 我々ロータリークラブ里山・竹林整備作業
は基本的に常にこのグループと協働で…と考え
ておけば特に問題は生じまい。
 この新ボランティアグループの基本的な理念
は「将来的には里山・竹林・川・海などを含め
た自然環境と、人との心地よい共生を目指すと
いう事にあり、そのための活動の輪が一段と大
きく広がり、地域のみんなの自発的な活動で、我々
の周囲が一層住みよく楽しいものに再生されて
いくことを期す」というものです。