看板屋さんって誰でもできるの?    

               池 永 光 男
1.屋外広告業とは
 広告主から屋外広告物の表示、または屋外広
告物の掲出物件の設置に関する工事を請け負
い、屋外で公衆に表示することを業として行う
営業をいいます。
2.山口県の制度について
 現在、山口県では「届出制度」を採用してい
ます。屋外広告業者は、県に届出を行えば営業
は可能ですが、届出制では業者を的確に把握す
ることが難しく、不良業者に対して営業上のペ
ナルティを課すことができないなどの問題があ
ります。
 なお、全国で届出制度を採用しているのは山
口県のみとなっており、特に下関市が平成21年
に登録制度に移行したことにより、県内におい
て制度が異なるという事態が生じています。
 そう、届出さえすれば、誰でもできるんで
す。
(現在は)
 現在私は山口県屋外広告美術協同組合(山広美)
の理事長です。組合員数全国最下位でバトンを
もらい5年目です。上部団体には中国広告美術業
組合連合会(中広連)・(一社)日本屋外広告業団
体連合会(日広連)があります。全国4,000社が加
盟する日広連の会員でもあります。県内には200
以上の屋外広告業を営む業者がいるらしいので
すが、組合加入は現在わずか18社です。防府市
内では2社。県の制度にも問題があり、組合員の
減少につながったのではないかと思っていま
す。
 登録制度移行に向けて、県も考慮を始めてい
るようですが、「届出」と「登録」の差異が無
いようでは意味がありません。一定の基準講習
を受け、資格を持った業者のみが登録できるよ
うな制度になるように、より一層働きかけをし
ていき、安心安全・活力ある景観のために屋外
広告物を制作していきたいと思います。