食料自給研究会

           代表 柳  勝 紀

 食料不足や栄養失調など世界が抱える食料問
題について話し合う『第2回国際栄養会議』がロ
ーマで開催された。(26.11.19)
 エボラ出血熱などの感染症が「食の安全」を
脅かしていると警鐘を鳴らし、飢餓と栄養失調
の根絶をうたった「ローマ栄養宣言」と行動計
画が採択された。
 ローマ宣言は、幼児の1億6,100万人が慢性的
な栄養不足の状態にあり、死因の45%を栄養失
調が占めていると指摘。
 幼児の栄養失調や発育不良などを含め、「飢
えとあらゆる種類の栄養失調」を根絶する目標
を掲げ、各国政府などに対して、食の安全確保
と国民の健康維持への取組を強化するように呼
びかけた。
 海外の飢餓や栄養不足の厳しい現実は、どん
なに深刻であっても、自分の問題として考える
ことは簡単ではない。特に子供たちにとっては「遠
い世界の話」となりがちだ。地球上の8人に1人
が腹をすかしたまま生活している現実がある。
 日本は「異常国家」と認識すべきだ。食糧安
保の観点から、6割以上も他国から食料輸入で、
日本の胃袋を満たす状況は限界にきている。先
進国最低の現行自給率39%という実態を直視して、
今後の施策展開を議論すべきである。
 近年、農地や休耕田や荒廃地が目立ち、担い
手不足、作物を育てる喜びに無関心者が多い日
本の食料自給に対し、強い関心を持ってほしい。
 
 歴代支店長の理解により、三井住友信託銀行
の職員に食育体験として、サツマイモ、玉ねぎ
の栽培体験を通して、作物を育てる苦労、喜び、
食料自給について、学んでもらっています。
 
 日本の食料自給について「食の安全」につい
て考えたい、食料自給研究会である。