“にっぽん丸乗船記”

             喜多村 誠
 “幸せだナー”今私は商船三井の大型客船
“にっぽん丸”の立派な船室でこれを書いている。
 12月16日の早朝中関港に入港、夕刻乗船し22
時に出港したのである。2泊2日36時間の横浜ま
でのショートクルーズである。
 役得であろうか、船側のご好意により船室を
グレードアップ戴いたのでとても快適な船旅で
ある。平生意見の相違の少なくない女房殿も船
旅の魅力によって共々の参加となったのだが、
今回の待遇を考えるに女房殿は間違いなく幸せ
な人である。
 今回のクルーズ、何人かにお誘いをかけたの
だが“船酔いが恐い、退屈が嫌いだ、女房と二
人になるのが恐い”色々の理由で賛同が得られ
なかったのは残念。船酔いはあまり心配ない、
くすりもある、速効性の注射もある、パブリッ
クスペースが船内に沢山あって退屈はしない、4
月から100日間の世界一周クルーズに出る本船は、
映画館や美容室・ライブラリー・バーやカジノ・
プール等々設備は充実している。
 村上船長曰く、ご夫婦では朝部屋を出ると寝
るまで部屋に戻らないご亭主もいる様で、女房
と二人になるのをおそれる必要はないとのこと
である。
 さて快適な船室について触れておこう。大き
な窓がある、液晶テレビがある、DVDが見ら
れる、今回は持ち込んだエリッククラプトンを
見た。CDも聴ける、風呂もある、どうぞご自
由にとミニバーも用意されている、ウエルカム
フルーツもある、快適にさせる全てがここにある。
そして女房が部屋におる、否、おいでになる。
 入港前夜(大ゲサだネ2日目)は船長主催のフ
ェアウェルディナー、キャプテンズテーブルで
楽しい一時を過ごすことが出来た。
 18日10時、横浜は大桟橋に到着、楽しい船旅
も終了だ、ちょっと贅沢な船旅だけどショート
クルーズなら無理じゃない、皆さんも是非どうぞ。
 これからどうする?そりゃ新幹線でも乗って
防府へ帰らなきゃネ。