新世紀への提言

   国際ロ−タリ−
     直前理事 南 園 義 一
(その3)
 さて、このように考えて参りますと、今、RI
がクラブ活性化の為に推奨しているクラブ・リ
ーダーシップ、即ち、(CLP)と多様性の関連が
出て参ります。
 皆様、良く御存じのように、今、DLP からCLP
に関連して、各地区、各クラブで、新世紀への
クラブ活性化のために、DLPからCLPの適用が進
められていると思います。
 DLPは、丁度、私のガバナー時代である1997年
度から推奨されましたが、2002年からロータリ
ー章典に従って、世界各地区で義務として実施
されるようになり、地区とクラブの連携に効果
を挙げて来ていますが、更に、新世紀へのクラ
ブの活性化と将来の安定、発展の為にCLPが推奨
されているものです。 CLPは、私の理事時代の
2004年11月の理事会にて決議されましたので、
非常に印象深いものがあります。
 CLPの主要点は、簡単に言いますと、クラブ組
織を簡素化すると共に、クラブ活動を機能的に
捉え、クラブ委員会部門を編成替えした事にあ
りますが、この事は、先程から申し上げていま
すように、激動する時代の変化に適応できる奉
仕部門の再編を推奨している訳で、決して、「四
大綱領に基づく四大奉仕活動」を根本的に変え
ようと言うものではありません。
 むしろ、四大綱領に従って、クラブの奉仕活
動を強化し、大小のクラブの規模やクラブ
の考えに応じて、奉仕活動を機能化し、効
率的に選択出来るようにしようと考えられ
たものです。
 この事は、ロータリーの基本組織である
各クラブの自主性を尊重し、多種多様な活
動を進め、クラブの個性化、即ち、特徴の
あるクラブの出現を期待しているものであり、
所謂、「多様化の理解と尊重」と言う概念
こそ、CLPの基本理念でもあると言える
でしょう。是非、御理解と御協力を御願い
致します。
 さて、先程、重田理事からもお話があり
ましたが、ロータリーの将来の安定と発展
を計るために、RIはロータリーの長期計画
を検討するための長期計画委員会を發足さ
せましたし、又、ロータリー財団でも、未
来の夢・ヴィジォン委員会で将来の計画を
策定中で、共に協力して、ロータリーの未
来を築こうとしています。
 皆様、すでに御存じの様に、2004年の規
定審議会で決議された長期計画委員会は、
国際ロータリーの長期計画を策定し、少な
くとも3年毎に見直す事になっていますが、
策定された要点を申し上げますと、
1、ポリオの撲滅、2、プログラムの重点
分野の明確化、3、新らしいビッグ・プロ
グラムの選定、4、組織の管理体制の見直し、
5、教育、研修制度の充実、6、会員増強、
7、公共イメージの高揚の7項目です。
 今年6月、コペンハーゲンで開催されたRI
理事会ではこの7項目を見直し、第1項目の
重要なテーマであるポリオの撲滅は、完全
な目的達成まで活動を継続しますが、第2項
目から第7項目は、段階的に、現実的な成果
を得るために、RIの実行委員会で検討する
事になりました。
 具体的には、第1項のポリオの根絶は、
当然私達の最大の目標ですが、第2項のプロ
グラムの重点項目の明確化はRIのプログラ
ム委員会で発展的に検討を進め、フェロー
シップ・グル−プの他に、人道的活動を主
体とするロータリアン・アクシォン・グル
ープ(RAG)を設けましたが、既に活発な活
動を行って居ます。
 又、第4項の組織の管理運営の更新につい
ては、その簡素化を図るためにRI元会長会
議で検討することになりました。
 研修制度や広報の重要性は言うまでもあ
りませんが、全体的には、RIに長期計画マ
ネージャーを新設し、RIの長期計画と財団
の未来ヴィジォンとを連携させて行く事に
なるでしょう。
 今後、「多様性への認識と理解」が皆様
のクラブ活動のあらゆる面で、多彩に、し
かも機能的な活動として華が咲きます事を
期待して、話しを終わりたいと思います。