私の楽しみ

       中 司 達 美
 防府の初夏のイベントに「ホタルの夕べ」
がある。これは、かつて防府JCと建設省(当
時)、防府市などが共催で立ち上げ行ってい
たイベントで、実際には防府JCを中心に
佐波川の本橋河川敷「ホタル広場」を舞台
に開催されていた。しかし、新世紀を迎え
た頃から行財政改革の影響か、少しずつ予
算の削減が始まったように記憶する。その
後年々厳しくなりながらも、過去の実績を
強調しご理解を頂いていたが、2003年秋には、
2市4町の合併協議会も立ち上がり、違った
意味でも予算(助成金)の見直しが始まり、
人的にも物的にも行政にはご支援して頂け
ない状況になり、ついに2005年に、JC内部
でも継続事業の見直しをせざるを得なくなり、
13年間市民に愛されてきた事業は終ること
になった。
 翌年6月、JC入会以来毎年関わってきた「ホ
タルの夕べ」が終ったことを実感すること
となったある日、夜の街で偶然出会った先
輩と、これまでの「ホタルの夕べ」を懐かし
む話で盛り上がり、終には「わしらーで来
年もう一回やろうでね!」と、酔っ払い特
有の調子のええ大話しとなった。
 翌日、ちょっぴり酔いの残った頭で考える
と、行政の助成金に頼ったイベントの末路は、
その財政状況を考えると、仕方ない結果だ
ったようにも感じるし、いいものは行政任
せではなく、ひょっとして自分たちで出来
ないか?と考え、ささやかでもいいからも
う一度「ホタルの夕べ」を行い、我々市民
が自主的に行う自立した祭りとして復活さ
せることにした。
 一番身近な副社長を頭に、ホタルの夕べ
が好きで佐波川を愛している者が実行委員
会を立ち上げ、過去の経験を生かし、復活
第一弾を昨年6月3日土曜日に行った。一年
空いたこともあり、市民の皆様も楽しみに
してくれていたようで、市民活動支援セン
ターのご協力も頂きながら、多くの市民に
ご参加頂き、また運営に携わって頂いた。
ステージで日ごろの成果を発表したい人、
ブース出店で企業や団体をPRしたい人、フ
リマで交流を図りたい人、ボランティアで
ご来場者のお世話をしたい人と、そのそれ
ぞれが活動や主張を、佐波川河川敷で発表
できる場にできたと思う。快く会場や資材
をお貸し頂いた行政の方、人的に、或いは
予算的にご協賛頂いた多くの企業や個人の方々
に感謝した。
 このようにホタルの夕べは、全ての予算
を協賛金で賄う、市民主導の参加型イベン
トとして生まれ変わることができた。今年
も晴天のもと6月2日土曜日に第二弾を開催
すべく動き始めた。当日は、個々がそれぞ
れの目的を持った楽しい一日にしたい。