いざ、大宮へ(第一弾)

         防府RC鉄道研究会
          井 藤 憲 彰
 
10月22日、三人の男が東京八重洲口の改札口
に12時きっかりに集まった。その男達の目的地
は大宮、そこには開館一周年の「鉄道博物館
がある。防府RCに「鉄道研究会」なるものが発
足して数年(正式な発足の認識は低い)。一度桑
華苑で4人が集まり、お互いどの程度の知識を
持っているかの探り合いの会が催された。それ
を立ち上げの日というのだろうか。
 東京駅から約20分、大宮駅へ、そこから乗換
えて一駅、そこが「鉄道博物館」への入口だ。
 それぞれ平静な顔をしているが期待と不安(防
府へ帰ってからの報告ができるかどうか)を抱
いていることがわかる。
 入口付近ではD51の機関車の先頭部分が切り
取って記念写真用に設置してある。「えっ、子ど
も遊園地?」嫌な予感が脳裏をかすめる。意を決
して前へ進むと突然視界が開け、遠い過去から
最近までの機関車、客車、寝台車が並べてある。
勿論実際に走っていたものばかりである。
 ここで、読者にお断りしておく事がある。わ
が「鉄道研究会」は広く鉄道に関心があり、鉄
道の過去将来について話し、それぞれの興味を
否定することなく受け入れ、かつまた知識を補
いながら知的好奇心の一端を向上させると言う
会である。
 しかるに、一部それを理解できない諸氏は「帽
子をかぶって『発車―』」と言う世界の事だと信
じて疑わないようだ。
 だが、鉄道に関するものは、そのワールドは
多岐に亘り、"線路の曲がり具合に惚れるもの"
もあれば"台車"ばかりを写真に撮っている者
もいる。そして模型を走らせ、その音に少年時
代のノスタルジーを感じるものもいる。だから、
そこには経験、知識の多寡は問題ではない。
 元に戻ろう。実物の展示もさることながら、
ジオラマの実演には、我々ならずとも、老若男
女を問わず、感嘆の声を上げるのは畢竟だろう。
その大きさは、横幅約25m奥行き約8m、約200
?の地形模型にHOゲージ(在来線1/80、新幹線
1/87)の鉄道模型を敷設したジオラマです。軌道
総延長約1,400mのレールを最大20編成まで車
両の走行が可能です。当館の保有車両数は約600
両です。鉄道をテーマとしたHOゲージでは日本
最大となります。(鉄道博物館のサイトより)
 圧巻である。実演は定員があるので、開演に
間に合うように20分前から並んだ。後の二人は
ともかく小生、並ぶことが大嫌いで、そう言う
事を極力避けてきた。大阪万博、はたまたディ
ズニーランド以来の"並ぶこと"が億劫になら
なかったことに、その楽しさの一端を読者に理
解して欲しいものだ。許された字数の残りがない、
後は別の機会に同行の同好のお二人にまかそう。