「地球温暖化?」

    
             橋 本 康 弘

 「地球温暖化」という言葉が叫ばれてかなり
の年月を経過したような気がする。「地球温暖
化」とは真実なのか否か――。これは非常に難
しい問題なのです。地球温暖化の根拠となって
いる数字は、現実には都合の良いところだけを
採って並べたと批判されることがあります。事
実、全地球の精密な気温変化は得られておらず(
公表されておらず)、局地的には気温が下がって
いる箇所も相当数存在しています。
 また、短期間の気温変化は二酸化炭素だけの
問題とは限定できません。太陽フレアの影響を
唱える学者たちもいるし、寒冷期や氷河期に向
かう直前には温暖化現象が見られるという説が
強いのも事実です。つまり現在、地球が温暖化
しているという根拠は実際には存在しないとい
う説が強いようです。
 地球温暖化で最初に脅威を受けるのは、大洋
に浮かぶ島々や海より低い土地を持つ国々だ
……との説もありますが、今でも地球温暖化
海面が上昇し、国土が沈没するのではないかと
本気で恐れている人々がいます。だが、これは
真っ赤な嘘らしい。20世紀には海面の上昇はほ
とんど存在しなかったことが判明しているし、
数字上のごくわずかな海面上昇は、極地の氷が
融け出したためではなく、単に海水温上昇によ
る水の膨張が原因だったとされています。一時
的な温暖化のために海水の蒸発が盛んになり、
湿度が高くなる傾向はあるものの、海水が増加
することはないと考えられています。
 前米国副大統領ゴアは、米議会公聴会で証
言。「二酸化炭素の排出量を直ちに凍結させ、
2050年までに90%削減する必要がある」と指摘
し、「京都議定書より強力な国際条約が必要
だ」と議会に訴えました。地球環境が破壊され
ていることは真実だが、温暖化そのものは根拠
のない数字であり、それを熟知しているブッシ
米大統領京都議定書への署名を拒否してい
ます。ゴアはこれに対し、「より強力な国際条
約を」と訴えていますが、それはすなわち「排
出権ビジネスを国際的に認知しろ」と言ってい
るに過ぎない。アカデミー賞受賞の翌日、ゴア
家の電力消費が一般家庭の12倍にものぼると報
道されると、ゴアは「その分の排出権を購入し
ている」と弁明して失笑を買ってしまいまし
た。環境をおカネに変え市場取引して儲けよう
とするプロパガンダに誤魔化されてはならない
と思うのは私だけでしょうか?
 いずれにせよ、今のロータリアンが生き続け
たとしてもせいぜい60年余り。我々が生きてい
る間は地球は大丈夫だと思いますが、「地球温
暖化」の真実か否かという問題はさておき、自
分たちの孫や子孫のためにも地球環境に優しい
ことに取り組んでいくことは今後のロータリア
ンの課題であると考えます。