周防国分寺と相模国分寺

          南 園 義 一
 
10月は、私にとって相変わらず忙しい月であ
った。
 9〜10日、私たちの地区大会に引き続いて、16
〜17日に第2780地区(神奈川)の地区大会、20日
には東京クラブの90周年記念式典が帝国ホテル
であり、招待されて出席した。
 第2780地区の地区大会では、私は「長期計画
とクラブ活性化」と言う題で約1時間講演し、次
の1時間は「クラブ研修に関する討論」を行い、
計2時間、たくさんの質問があり、とても活溌で
盛会であった。
 その際、第2780地区6グループ・海老名ロータ
リークラブの高橋 晃さんが挨拶に来られた。
高橋さんの話によると、海老名ロータリークラ
ブは1988年の創立で、比較的若いクラブである
が、しかし、海老名市には国の史跡指定をうけ
ている相模国分寺(建物は大部分現存しない)が
あるという。
 この国分寺は、奈良時代即ち天平13年(西暦
741年)に聖武天皇のご詔勅により奈良に総国分
寺として東大寺、及び諸国に国分寺を建立すべ
きことをうけて設けられたもので、防府市にあ
周防国分寺と同じ格のものであるという。
 高橋 晃さんは、このことをとても懐かしく
思い、時には防府ロータリークラブのホームペ
ージを開いているとのことであつた。
 面談後、高橋さんから海老名ロータリークラ
ブの「国分寺の塔がデザインされたクラブ・バ
ナー」を頂いた。
 ところが、11月6〜7日、第2640地区(和歌山)
の地区大会に招待された時、奈良薬師寺の山田
法胤管主が「歴史に学ぶ日本の心」と題する特
別講演をされた。その中で歴史に残る東大寺
国分寺の話をされ、各地の国分寺の話に驚かさ
れた。
 帰宅後、山田法胤管主の「抜苦与楽」と書か
れた直筆の色紙が記念にと送られて来た。この
言葉は御経のなかにあり、「苦を抜くのは仏の
悲で、楽を与えるのは仏の慈である」と言う意
味だそうである。
 これも、防府ロータリークラブと海老名ロー
タリークラブとの国分寺に関わる縁だと思わ
れ、これからも、「バナーと色紙」は記念とし
て、大切に保存して行こうと思っている。