『釣りと海と私』

        松 永 充 宏
 
私は、多趣味だと人にも言われ、自分でもそ
う思いますが、一番の趣味となると魚釣りにな
ります。
 魚釣りにも色々とありますが、私は、ボート
フィッシングを主にやっています。
 以前は漁業組合に所属し、港に愛艇を係留し
ていましたが、管理にかける時間が取れずに、
泣く泣く手放しました。
 今では、トラックでも運べる程度の小型艇を
自宅敷地内に保管しており、お客様や取引先か
らの釣果を聞いては、クレーン付きのトラック
に乗せて現地まで行き、ボートを降ろしてから
気ままに釣りを楽しんでいます。
 この夏には、父と二人で上関の四代港で船を
降ろし、そこから20分かけて、祝島に行きまし
た。
大アジが釣れる時期で、場所や仕掛を変えては
チャレンジしてみましたが、思った様な釣果は
得られませんでした。
 しかし、現地までの道のりをドライブがてら
運転し、その先々で名産品を食したり、家族に
お土産を買って帰ったり、それもまた楽しいも
のです。
 その時には、母と妻のリクエストで天ぷらを
買って帰りました。
 本当は子供達と楽しみたいのですが、残念な
がら、我が家は女の子ばかりで付き合っては貰
えず、父と二人であったり、一人であったりと
寂しいです。 
 といっても、8月から日祝祭日も営業をする事
となりましたので、休みがなく、なかなか釣り
に行く時間がとれません。
 仕事をしている時間も、沢山の方とお話しを
したり、刺激を受けたりと、充実していて楽し
いものですが、たまには日常を離れて何も考え
ずにボーっと海の上で潮風にあたりながら一日
中糸を垂らしていたいものです。
 仕事をしていても良い天気の日には、「今の
時期には、野島の辺りでアジが釣れるな」など
とついつい考えてしまいます。
 長女は二十歳になりましたので、近い将来男
の孫が生まれたら、一緒に釣りに行き、のんび
りと過ごすのが今の私のささやかな夢です。そ
の為に、今はバリバリと汗をかきながら色々な
事に頑張っていきたいと思います。