未来へ、一歩ずつ

                     
        防府ロータリークラブ
          会長 井 藤 憲 彰

新年明けましておめでとうございます。
 今年が皆様にとっていい年であることを
             お祈りいたします。

 昨年の3月11日は日本人にとって、否世界の
人々にとっても忘れ得ぬ日となりました。
 三陸沖で起こった巨大な地震、それによって
引き起こされた津波、そして東京電力福島第一
発電所での大事故です。
 その一連の出来事は、自然の威力をまざまざ
と見せられたものでしたが、現代人の弱さを露
呈した出来事でもあると言えるのではないでし
ょうか。
 この数十年の科学における進歩はめざましい
ものがあり、その進歩を享受してきたものが文
字通り、一度に流されてしまう、そのような出
来事でした。
 あれから十ヶ月を経ようとしていますが、復
興の兆しはほんの少しあるばかりで、放射能
汚染された地域は広がりさえ見せています。
 この未曾有の震災を受けた日本がいかに立ち
直って行くかが、今年も含めてこれからの大き
な課題となることでしょう。
 一人一人の力はわずかでも、英知を傾け、心
のつながりを感じながら支援と復興を成し遂げ
るのが我々の責務でもありましょう。
 と同時に未来を生きる人たちに負の遺産を残
さないこと、被災した人たちに対して心の風化
をもたらさないこと、それが肝要なことだと思
います。
 その思いを防府ロータリークラブの55周年記
念事業を通して、防府の皆さんに伝えることが
出来ればと願っております。