『釣りと海と私』

        
  松 永 充 宏

 皆様は最近、魚のフライを食べていますか。
なんの魚を使っているか分からない、市販の弁
当に入っているモノやジャンキーではない、ま
っとうな魚のフライです。
 釣りをする人なら、魚のフライを食べる機会
は多いと思います。なんたって美味いんです。
 それでも手間がかかるのと、油で揚げる為
に、敬遠しがちかな。魚のフライの中で真鯛
その上品な脂と甘味で、ピカイチの素材だと思
います。揚げ方のバリエーションも豊富。カツ
煮もいけます。
 話は変わりますが、自分は滅多に醤油を使い
ません。
 ほんの少し醤油をかけたくなるのは、卵かけ
ご飯と納豆くらいです。勿論、刺身にも醤油は
使いません。これは、素材の味を楽しむとかカ
ッコつけているわけではなく、子供のころ大勢
の人が集まり、刺身を早い者勝ちで取り合う時
に、醤油をつけるひと手間を省いて、一切れで
も多く食べる為に身に付けた技なのです。
 しかし、ブリ刺しなどは醤油で脂を落とさな
いと、すぐに口の中が脂だらけになります。そ
んな時は、小皿に注いだ日本酒を、醤油代わり
にしていました。
 そんな悩みを解消すべく最近では『煎り酒』
なるものを使っています。江戸時代中期以前、
醤油が高価で庶民には手が出なかった頃、刺身
などにつけていた調味料です。特に淡白な味の
刺身にむいています。皆様も是非。